7/16(水)1日限定上映
ジェーン・バーキンが、突然私たちの前からいなくなった3年前。
彼女の訃報が伝えられたのは、娘シャルロット・ゲンズブールが繊細で危うい母との関係を綴った、私たちにとって忘れられない映画となった『ジェーンとシャルロット』の公開を直前に控えていた時期でした。
あの時の喪失感は、今も決して薄らぐものではありません。
今年もジェーンと公私に渡る親交があった村上香住子さんと、アルバムがリリースされる度に親密なインタビューを重ねてきた松山晋也さんをお迎えして、彼女の命日に三度(みたび)映画館にお集まりいただいて、ジェーン・バーキンを偲びたいと思います。
今年はご来場のお客様と登壇ゲストとのクロストーク(Q&A)をメインに、本イベントを構成いたします。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
【作品情報】
スノッブでアヴァンギャルド、フレンチポップのレジェンド、セルジュ・ゲンズブールのパートナー、娘という特異な環境下で家族の形を築いてきたふたりの女性。
彼女たちはセレブリティの母と娘ということ以上に、1960-70年代と1980-90年代、ふたつの時代をセンセーショナルに彩ったシネマ&ファッションアイコンでもあった。
シャルロットが監督デビューを果たした『ジェーンとシャルロット』は、母ジェーンがこれまで誰にも語ることのなかった娘たちへの想い、パブリックイメージとの狭間で感じた苦悩や後悔、最愛の娘ケイトを自死で失って以降の深い哀しみを、ふたりの間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出した貴重なドキュメンタリー。誰にも踏み込めなかった母と娘の真実の姿が、感動的に綴られている。
2018年、京都。シャルロット・ゲンズブールは、母であるジェーン・バーキンを見つめる撮影を開始した。これまで他者を前にしたときに付き纏う遠慮の様な感情が、母と娘の関係を歪なものにしてきた。自分たちの意思とは関係ないところで、距離を感じていた母娘。ジェーンがセルジュの元を離れ家を出て行った後、父の元で成長したシャルロットには、ジェーンに聞いておきたいことがあったのだ。3人の異父姉妹のこと、次女である自分より長女ケイトを愛していたのではという疑念、公人であり母であり女である彼女の半生とは一体どんなものだったのか。シャルロットはカメラのレンズを通して、初めて母親の真実と向き合うことになる。