真瀬参月(29)の職業は、トラップガール。トラップガールとは、ターゲットに自然に近づき疑似恋愛や疑似友情を育み、依頼人の意向に沿う状況を作り出したり、より深く調査をする為の工作員的働きも行うオフェンス型探偵調査員の事。
参月は高校卒業後、田舎から上京し、社長でオジ様探偵の本村諒(45)と、息のあったチームとして、十数年"本村探偵事務所"で働いている。何故、彼女はそんな特殊で危険を伴う仕事に就いたのか?
それは、彼女が8歳のころ、とある交通事故で両親を失い、あまつさえ犯人の「坂巻」にそのまま現場から逃走されたからであり、参月はその「坂巻」を追って上京したのである。
しかし、そんな長かった追手としての生活にも、ようやく一筋の光が差し込む解決の糸口が...。
30歳の誕生日を直前に彼女が目の当たりにしたのは、止められない復讐心か それとも かけがえのない愛か...。