上映作品

夕霧花園

120分 マレーシア

――愛した男はスパイなのか――記憶が紡ぐ時を超えた愛の証明

1980年代、マレーシアで史上二人目の女性裁判官のキャリアを持つユンリンは、さらなるキャリアアップのため連邦裁判所事を目指していた。かつて愛した男、謎多き日本皇室庭師の中村がとある財宝にまつわる日本軍スパイとして指弾されているのを知り、彼の潔白を証明できる証拠を探すことを決意する。
ユンリンにとって忘れることのできない約30年前の記憶を手繰り寄せ、想いが交差していく――

――出会い
戦後の1950年代。マレーシアはイギリスの植民地統治が再開された一方、民族主義が高潮し、マラヤ共産党が山地で活発な活動を展開し、イギリス軍とたびたび軍事衝突を起こしていた。そんな混沌とした世情の中、ユンリンは戦犯法廷のアシスタントとして働いていた。旧日本軍の支配下にあった過去から心と身体に深い傷を負っていた彼女は、収容所で亡くなった妹の夢である日本庭園を造るため、キャメロンハイランドで活躍する日本人庭師の中村有朋の元を訪れる。有朋は依頼を断るが、現在造っている庭園"夕霧花園"で自分の見習いをしながら庭造りを学ぶことを提案する。仕方なく見習いを始めたユンリンだったが、深い信念を持って庭造りに打ち込み、ミステリアスでどこか孤独な有朋に惹かれていき...。

――ユンリンの過去
第二次世界大戦中、イギリスの植民地のマラヤ(現在のマレーシア)を日本軍が占領した1941年から日本敗戦までの1945年。マレーシア華僑のユンリンは、妹のユンホンと共にミッションスクールに通っていたが、日本軍によって強制労働に駆り出され、ユンホンにはさらに辛い仕打ちが待ち構えていた。
ユンホンは過去に旅行先の日本の京都で見た庭園の美しさに魅了され、いつか自分でも庭園を作り上げてみたいという夢を抱くようになった。屈辱の中でも自分自身の夢の庭園を思い描くことで、何とか精神を保っていたが、やがて日本は敗戦し、証拠隠滅のため現地人捕虜を収容所ごと焼き払い、ユンホンも火事に巻き込まれ亡くなってしまう。ユンリンはただ一人逃げ出すことができたが、旧日本軍の支配下にあった過去から心と身体に深い傷を負い、妹を見殺しにしてしまった後悔の念に苛まれ、日本に対して悲しみと憎しみを抱えながらも妹の夢を自分でかなえようと決心するのであった。

監督
:トム・リン
出演者
:リー・シンジエ、阿部寛、シルヴィア・チャン、ジョン・ハナー、ジュリアン・サンズ

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大阪府