南フランスの片田舎。美しい自然の中で、今日も人々は平和な営みを続けている。だが、子供たちの世界は別だった。
彼らは自分たちの秩序をつくり、その中であり余る生命力をぶっつけ合うのだ。となり合った二つの村、ロンジュヴェルヌとヴェルランの子供たちは、いつも睨み合っていた。ロンジュヴェルヌの大将は体の大きい ルブラック。片やヴェルランの首領は ラズテック。戦場は村の境界にある砂地の原っぱ。勝った方が戦利品として相手の服のボタンをむしり取っていた。ある日のルブラックは、戦いに負けてボタンを奪われた挙げ句、家に帰ると親に大目玉を食らってしまった。
今度は何とか無傷で勝ちたい。そこである妙案を思いつくのだった...。