上映作品

われ弱ければ 矢嶋楫子伝

使命とは、命を使うことです。
自分の命は、自分で使うのです。

1833年、洗濯のたらいも男女を分けるなど、極端な男尊女卑の社会の中、現在の熊本県に生まれた矢嶋楫子(やじま かじこ)は、25歳の時に結婚をした武士の夫の、度重なる家族への乱暴に身の危険を感じ、末の子を連れて家を出る。その後、上京して小学校の教員になった楫子は、女子学院の院長を経て、一夫一婦制、婦人参政権、禁酒、廃娼運動など、多くの活動に関わり、90歳の時にはアメリカで世界平和を強く訴えた。

天保時代に生まれ、明治・大正という、女性が一人の人間として尊重されることのなかった時代に、女子教育に力を注ぎ、女性解放運動に生涯を捧げた矢嶋楫子の生涯を、日本最高齢の女性映画監督・山田火砂子が描く渾身の一作。主演の楫子役には常盤貴子を迎え、原作となる三浦綾子の同名小説を完全映画化。

監督・脚本
:山田火砂子
出演
:常盤貴子、石黒賢、渡辺いっけい、渡辺大、森三中、渡辺梓、星田英利、竹下景子、栗原小巻(声の出演)