世界でただひとり、誰も知らない小さな秘密に気づいたとしたら......。でもその秘密が、自分の愛する人の人生を左右するものだったとしたら......。
孤独に生きてきた青年が、誰かのことを思い、誰かのことを守るために初めて生きようとする。
そんな姿をただひたすらに見つめる映画。
ある日、東京郊外の駅で起きた人身事故。そこに偶然居合わせた剛が撮った写真には、命を落とした女性(妙子)の、事故直前の穏やかな表情が写っていた。その後、妙子に娘(桐子)がいると知った剛は、彼女の前に姿を現すようになる。その写真の存在を告げることができないまま、剛は桐子との時間を過ごし、いつしかふたりは惹かれ合っていく。