42歳の助教授賢治は、NYの大学で建築学の終身雇用権を取得しようと廃墟の研究をしている。
妻のジェーンは、夢であった人形劇師としてのキャリアを半分諦め、家族のために母が経営するミニマートの仕事を手伝っている。
ある日、4歳の息子カイが行方不明になったことで、賢治とジェーンの関係に緊張が走り、互いに語らないようにしてきた過去と向き合うことになる。
誰がカイを誘拐したのか。
その謎が解けた時、カイは無事帰還するが、誘拐犯の死亡が発見される。
誰かと喧嘩をしたかのように傷だらけの賢治。
賢治が殺したのだろうか、どうすることもできないジェーン。
崩れかけの脆い地盤の上に何とか立っていた「結婚」「家庭」という名の建物が、音を立てて崩れていこうとする…。