犯罪を犯し、服役したのちに、自動車整備工として第二の人生を歩もうとしているジェームズ(ヘイデン・クリステンセン)の目の前に、犯罪者で10年の服役を終えた兄のフランキー(エイドリアン・ブロディ)が現れた。兄弟といえども兄と関わりたくなかったジェームズだったが、まんまと騙されて、銀行強盗の片棒を担ぐことになってしまう。ジェームズは逃れようとするが、元恋人で再会してヨリを戻したエミリー(ジョーダナ・ブリュースター)にも危害が及ぶことを恐れ、一味のドライバーとしてターゲットの銀行へ向かった。綿密に計画された強盗は成功したかにみえた。だが、ちょっとしたミスで彼らは絶体絶命のピンチを迎えてしまう。兄弟二人が脱出するために考えた最後の切り札とは・・・
『戦場のピアニスト』でアカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得したエイドリアン・ブロディと『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』でアナキン・スカイウォーカーを演じたヘイデン・クリステンセンが兄弟を演じるスリリングなクライム・サスペンス・アクションが『クライム・スピード』である。 本作は、実話の銀行強盗事件をもとに1959年にスティーブ・マックイーン主演で製作された『セントルイス銀行強盗』を現代に置き換えたリメイク作品で、札付きの悪だった兄(エイドリアン・ブロディ)と、一度は過ちを起こしながらも第二の人生を歩もうともがく弟(ヘイデン・クリステンセン)が、人生の再逆転を賭けて綿密に計画された銀行強盗に加わるものの、予想外のトラブルによって最悪の状況に追い込まれ、兄弟の絆が試される驚愕の結末が描かれている。 アカデミー賞俳優でありながら、最近ではアクションからラブストーリーまでいろんな役を演じているエイドリアン・ブロディの子悪党ぶりや、過去の過ちを悔やみながら生きるナイーブな青年を演じるヘイデン・クリステンセンの演技は見もの。 共演には、『ワイルド・スピード』シリーズでミア役を演じているジョーダナ・ブリュースターや、R&Bミュージックのカリスマであるエイコン、『セントアイアンの奇跡』のトリー・キトルズや元アメリカ海兵隊員出身の俳優アーロン・ウィリアムソンなどが脇を固め、アルメニア出身の若干31歳の若手監督サリク・アンドレアシアンが本作でハリウッド監督デビューを飾っている。