東京テアトル配給作品

終戦80年上映『この世界の片隅に』In This Corner of the World

129分 日本 東京テアトル配給作品

  • アヌシー国際アニメーション映画祭(フランス)長編部門 審査員賞、メクネス国際アニメーション映画祭(モロッコ)長編映画部門 グランプリ、富川国際アニメーション映画祭(韓国)長編コンペティション部門 グランプリ、ほか多くの映画祭・映画賞にて受賞&ノミネート
  • 日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞、キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン第1位/日本映画監督賞(片渕須直)、毎日映画コンクール 日本映画優秀賞/アニメーション部門大藤信郎賞/音楽賞(コトリンゴ)、ブルーリボン賞 監督賞(片渕須直)、文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 大賞、広島国際映画祭 ヒロシマ平和映画賞、ほか多くの映画祭・映画賞にて受賞&ノミネート

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100年先も伝えたい、珠玉のアニメーション
すずさん百歳の年に ふたたび全国で──

2025年8月。日本はあの戦争の終結から80年の節目を迎えます。
そして、もし----
この物語の主人公・すずが、この世界のどこかで今も暮らし続けているならば、----今年、百歳。
こうの史代による同名漫画を原作に、片渕須直が監督・脚本を手がけた長編アニメーション映画『この世界の片隅に』(2016年公開)が、全国の映画館に帰ってきます。

戦時下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも毎日を営み続ける女性・すずを描いた本作。
公開当初は63館でのスタートながら、かけがえのない日常とその中で紡がれる小さな人の気持ちが共感を呼び、観客の声に押されて公開が拡大。累計484館、総動員数210万人を超える社会現象になりました。
さらに、第40回日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞ほか、第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位など、アニメーション映画としては異例となる日本映画賞を次々と受賞。その評価は海を越え、国際的な映画祭でも高く評価されました。
あれから9年。時は流れても変わらず心に残り続ける物語が、期間限定で劇場の大スクリーンによみがえります。

炊事の湯気、絵の具の匂い、バケツの重さ、ほほをなでる風。
なにげない日々の中に、たしかにあった命の灯り。
すずが見つめていた"片隅"から、
80年の時を経て、いまを生きる私たちへ。

声の出演
:のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔 潘めぐみ 岩井七世 / 澁谷天外
監督・脚本
:片渕須直
原作
:こうの史代「この世界の片隅に」(コアミックス刊)

どこにでもある 毎日の くらし。昭和20年、広島・呉。わたしは ここで 生きている。

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1994(昭和19)年2月。18歳のすずは、突然の縁談で軍港の街・呉へとお嫁に行くことになる。新しい家族には、夫・周作、そして周作の両親や義姉・径子、姪・晴美。配給物資がだんだん減っていく中でも、すずは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。
1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの艦載機による空襲にさらされ、すずが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。
そして昭和20年の夏がやってくる―。

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主人公すずの声:のん コメント

『この世界の片隅に』で北条すずさんの声を演じました。のんです。
すずさんは、絵を描きます。
美味しいご飯を食べます。
家の仕事をしたり、家族で出かけたり、デートしたりします。
日々を過ごしていく中で、現代の日本との違いが浮かび上がってくる。
そして、見ていくうちになんでもない日常の幸せに心が溶けていくような心地になりました。
毎日が愛おしくなります。
この作品をまだ観たことのない方も観たことのある方もぜひ、劇場のスクリーンで観てみてください。

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原作:こうの史代 コメント

描いた時は、細くとも永く親しんでもらえるといいな、と思っていました。
映画に関わる皆様が強く育て、高く羽ばたかせてくれました。
今はただ頼もしく、誇らしく見守るばかりです。
感謝でいっぱいです!

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監督・脚本:片渕須直 コメント

戦時中という時代の中に生きた人々を理解したくてこの作品を作りました。
あの日々から80 年。
そこから地続きに連なる世界に私たちも生きています。
すずさんも100 歳になって、どこかで暮らしつづけているのかもしれません。
この映画が最初に公開されてから9 年。
世界は戦争から逃れられないでいます。
すずさんがそこで暮らしていたささやかな世界の片隅を、そのかけがえなさの意味を、もう一度感じてみたいと思います。

◎原作情報

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『この世界の片隅に【新装版】』(ゼノンコミックス/コアミックス)
著者:こうの史代 発売:コアミックス ©こうの史代/コアミックス
上巻、下巻 好評発売中