2005年、その過激な衝動と危うさが強烈なインパクトを与えた本作。「この世の中、想像力が足りねえんだよ」という叫びが、21年ぶりに再度スクリーンで響き渡る。
監督は映画『国宝』で第49回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した李相日。加瀬亮×オダギリジョー×栗山千明という豪華出演陣とタッグを組んだ、日常の鬱屈と再生への渇望を描く李監督の原点にして鋭利な青春映画。日常に押しつぶされそうな閉塞感の中で、自分の存在意義を問い直す若者たちの姿は、現代にも通じる普遍的なテーマを投げかける。
李 相日監督のオリジナル脚本であり、初期監督作のリバイバル上映に対してコメントが届きました。
「若気の至りならではな気恥ずかしさと、真っ直ぐな熱情への羨ましさがない交ぜとなる。色褪せない俳優たちの瑞々しさから、映画の色香を嗅ぎとってもらえれば本望です」
(写真は2005年当時)
“正義の味方”を夢見て警察官になったシンゴ(加瀬亮)は、無機質なオフィスでのデスクワークにうんざりする日々。ある日、シンゴはバスジャックに遭遇する。乗り合わせていたのは、テツ(オダギリ ジョー)とサングラスをかけた女、サキ(栗山千明)。
テツの言葉をきっかけに、社会に絶望した人々の願いを叶える“復讐代行”というゲームをはじめるテツとシンゴ。それは一見、鬱屈を解放するためのささやかな反抗だった。しかし、その行為は次第に現実を侵食し、彼ら自身が社会の闇へと呑み込まれていく。