実在した芸術家アルド・ブライバンティとその恋人エットレ、
過酷な時代を生きた、二つの魂の軌跡を描く―――。
1960 年代、ポー川南部の街ピアチェンツァ。詩人で劇作家、蟻の生態研究者でもあるアルドが主催する芸術サークルには、多くの若者が集っていた。
そんな中、アルドは若者の一人エットレと惹かれ合い、二人はローマに出て生活を始める。しかしエットレの家族は二人を引き離すため警察に通報、アルドはファシスト政権下に成立した教唆罪で逮捕され、エットレは矯正施設に送られ、同性愛を"治療"するための電気ショックを幾度となく受けることになる。世間の好奇の目に晒されながら、裁判が始まった。傍聴に通う新聞記者エンニオは、社会の不寛容に声を上げるのだが...。