上映作品

燃えあがる女性記者たちWriting With Fire

メディアで人を守ることができる―― 心の声を聴くことをあきらめない

「カバル・ラハリヤ」は、大手メディアが注目しない農村の開発や地方自治の問題を報道している。
知識も経験も豊富な主任記者のミーラは、ニュースのデジタル化に戸惑う仲間を励ましながらも、自身の子育てと夫の無理解に悩んでいる。
有望記者のスニータは、やる気も能力も十分だが、家族と世間からの結婚の圧力に疲弊し、新人のシャームカリは、自分の取材能力に自信が持てなくなっていた。
それぞれの悩みを抱えながらも徐々に記者としての取材方法を獲得していったミーラたちは、次々と反社会勢力の存在や警察の怠慢などを明らかにしていく。
そして、むかえた地方選挙。「カバル・ラハリヤ」の記者たちは、その最前線の取材へと飛び込んでいく。

「カバル・ラハリヤ」とは
「カバル・ラハリヤ」は"ニュースの波"という意味で、2002 年にウッタル・プラデーシュ州チトラクート地区にて、ダリトの女性たちによって週刊の地方新聞として創刊される。農村ジャーナリズムとフェミニストを掲げ、地域社会での差別、女性への暴力や性犯罪、ライフラインの不整備、違法労働の癒着と不正、拡大するヒンドゥー・ナショナリズムなど、地元の生活に立脚した草の根報道を続けている。2016 年には、独自のビデオチャンネルを立ち上げ、デジタル配信へと移行する。現在、ウッタル・プラデーシュ州とマディヤ・プラデーシュ州の 13 地区で、30 人の女性記者と地方通信員のネットワークを持ち、複数のデジタル・プラットフォームを通じて毎月 500 万人にリーチしている。「カバル・ラハリヤ」公式サイトにはこう記されている、「あなたのニュース、あなたの声で」。

監督・製作・編集
:リントゥ・トーマス&スシュミト・ゴーシュ
撮影
:スシュミト・ゴーシュ、カラン・タプリヤール