名前も、過去も覚えていない女(小松菜奈)の目が覚める。舞台は佐渡島。鉱山で清掃の仕事をするキイ(大竹しのぶ)は施設内で倒れている彼女を発見し、家へ連れて帰る。女は、キイと暮らす少女たちにミドリと名付けられる。キイは館長(田中泯)の許可を貰い、ミドリも清掃の職を得る。ミドリは猫の気配に導かれて、構内で暮らす男、アオ(松田龍平)と出会う。彼もまた、過去の記憶がないという。言葉を重ねるうちに、ふたりは何かに導かれるように、寺の山門で待ち合わせては時を過ごすようになる。そんなある日、アオとの親密さを漂わせるムラサキ(石橋静河)と遭遇し、ミドリは心乱される。