上映作品

幻の光

  • 1995年ヴェネチア国際映画祭 金のオゼッラ賞受賞(撮影に対して)

能登の雄大な自然を背景に、ひとりの女性の「喪失と再生」を描いた是枝裕和監督の長編映画デビュー作。
1995年の公開から29年の歳月を経て、デジタルリマスターにて今新たによみがえる。

芥川賞作家・宮本輝の同名小説を原作とし、是枝裕和監督の長編映画デビュー作となった映画『幻の光』(1995)。石川県輪島市を舞台に「喪失と再生」というテーマを、陰影深い映像に昇華させ、ヴェネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞(撮影に対して)を受賞。国内でも連日満席となる話題作となった。だが、公開から29年後の2024年元日。能登半島地震で輪島市は甚大な被害を受ける。「当時、新人たちの映画づくりは暗礁に乗り上げていた。輪島市の協力がなければ、映画は完成していなかった」と振り返るのは会津直枝プロデュース。「今こそ映画を通して輪島市に恩返しを」と、デジタルリマスター版『幻の光』のリバイバル上映を企画した。『幻の光』には<輪島の風景、生活、美しさ>がのこされている。今回の特別上映は、その収益から諸経費を除いた全額を輪島市に届け、1日も早い復旧復興を祈念するものである。

監督
:是枝裕和
キャスト
:江角マキコ、浅野忠信、柏山剛毅、渡辺奈臣