本映画は、ピエールと生涯の伴侶となるマルトの1893年パリでの出会いから、第一次世界大戦をはさみ晩年までの二人の波乱に満ちた関係を軸にその歩みを描いている。謎めいたマルトは「幸福の画家」にとって、単なるミューズをはるかに超えた運命的な存在となり、生涯で描いた2000点に及ぶ作品の3分の1以上に彼女を登場させた。二人は当時の常識からはかけ離れた破天荒な愛の関係を営むが、だからこそ充実した芸術的成果を得ることができたのかもしれない。本映画はそうした彼らの実話に基づき、印象派の巨匠クロード・モネとの親しい交流を交え、美しく豊かな自然の中で生きた彼らの真実に迫る。