顔も見知らぬ父ペドロ・パラモを探して男が辿り着いたのは、暴力と叶わぬ恋が引き起こした怒りによって破滅に追い込まれた町だった。ラテン文学の最高傑作のひとつである1995年初版のフアン・ルルフォの長編小説『ペドロ・パラモ』を原作に、メキシコ出身のロドリゴ・プリエトが初監督。ラテン・アメリカ発祥の現実と非現実とが入り混じる幻想的な語り口"マジックリアリズム"に彩られた、生死が混在するドラマを描く。
本作で初めてメガホンを執ったロドリゴ・ブリエトは、80年代後半から撮影監督として活躍、『ブロークバック・マウンテン』(05)、『バービー』(23)など多数の作品に参加した。『ラスト、コーション』(07)でヴェネチア国際映画祭金オゼッラ賞を受賞、アカデミー撮影賞に4度ノミネートされている。
父親ペドロ・パラモを演じるのは、『マグニフィセント・セブン』(16)、『オリエント急行殺人事件』(17)のマヌエル・ガルシア=フルフォ。『闇に棲むもの』(20)、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(22)のテノッチ・ウエルタが、息子フアン役を務める。
2024年9月のトロント国際映画祭のプラットフォーム部門作品として世界初公開され、9月にメキシコで限定公開。11月6日よりNetflixで世界配信も決まっている。