本作品は「遺産相続」の映画です。と言っても、莫大な遺産を巡って殺人事件が起きるような、血なまぐさいサスペンス映画 ではありません。
ごくごく普通の平凡な家庭でも、親が亡くなれば遺産相続に直面します。それはしばしば 親族で争う「争族」に発展するのです。
本作品は誰もが必ず経験する「ちょっとした相続トラブル」をユーモラスに描きます。
高齢の母親が亡くなって鈴木家の子供たちは悲しみに暮れています。本当に仲の良い家族だったのです。
ところが、母親の遺産分割を巡って雲行きが怪しくなります。
長女と次女は実家を処分して売却したお金を分けるつもりなのに、弟夫婦が「跡継ぎ」だからと土地家屋は自分たちのも のだと主張したのです。 これに、亡き長男の未亡人も加わって、親族関係はギクシャク。 話はこじれにこじれて相続トラブル勃発!
後から見つかった母親の遺言書にまで文句を言いはじめれば、ついには裁判沙汰にそれぞれに言い分はありますが、家族の絆って何なのでしょう?
数百万円のお金でこじれてしまう人間関係って滑稽……?
戸籍に縛られた日本人特有の相続トラブルは悲劇? それとも喜劇?