写真集「タルサ」などティーンエイジャーのリアルな姿を撮り続けてきたラリー・クラーク。マーティン・スコセッシ、ガス・ヴァン・サント、フランシス・F・コッポラなど、多くの映画監督に影響を与えた写真家が満を持して1995年に発表した監督デビュー作!
SEX、ドラッグ、HIVとあまりにもリアルで生々しいティーンの姿をまるでドキュメンタリーのように映し出し、そのセンセーショナルな衝撃から全米で賛否両論を巻き起こした。当時のアメリカにはこれほどリアルなティーンエイジャー映画は存在せず、どれも真実とはほど遠いものだったのだ。ラリー・クラークは誰も作らなかった映画を作りたいという強い思いで、ティーンエイジャーの24時間をリアルに描き上げた。
ニューヨーク、夏のある暑い日の午後。テリーはいつものようにバージンの女の子をモノにして、親友のキャスパーに自慢しながら、街をブラつき、仲間がたむろしているポールの家へ向かう。くすねたビールを飲み、ドラッグを決め、SEXの話で盛り上がる。一方、ルビーの家ではジェニーたち女の子5人もSEXの話ばかり。経験豊富で無防備なSEXを楽しむルビーは自分の体験談をネタに盛り上げる。ジェニーはバージンを奪い、その後は連絡もしてこないテリーを許せない。HIV感染を心配するルビーはジェニーと検査結果を聞きにいく。テリーとのSEXしか経験のないジェニーはルビーについてきて検査を受けただけだった。しかし検査結果はルビーはネガティブだが、ジェニーはポジティブだった。たった1回、1人の男とのSEXのために突然の死の宣告をされてしまったジェニー。とにかくテリーを見つけなければいけない。会って、このことを伝えなければ。しかし、テリーは新たなバージンの子を誘い出し、仲間たちと夜のプールではしゃいでいる。自分自身がHIVキャリアとも知らずに。