東京近郊、静かな街の一軒家。中国へ留学するアベチャン(小池栄子)の留守宅を預かることになったヨーコ(榎本加奈子)と、付き合っていた古田(西島秀俊)の家を飛び出してきたスズ(藤田陽子)が転がり込む。彼女たちは幼なじみであるが、あまり仲がよくない。それはいつもふたりが同じ男の子に恋をして、スズばかりがその男の子たちとうまくいくからだ。ふたり暮しも落ち着いてきた頃、ヨーコがひそかに想いを寄せる三鷹(忍成修吾)とスズが仲良くなる。いつもの展開にいらだったヨーコはスズに古田と関係を持った嘘をつく。そのことでふたりはまたもや喧嘩、スズは家を飛び出していくのだが、しかし間もなく戻ってくる。そして再び二人の暮らしが始まる。01年のPFFアワードで企画賞を受賞した自主製作作品を、井口奈己が自らリメイク。小津作品を思わせる日常の描き方が評判を呼んだ。