第41回文藝賞を受賞した山崎ナオコーラの同名小説の映画化。『犬猫』でトリノ国際映画祭審査員特別賞、国際批評家連盟賞、最優秀脚本賞特別賞に輝いた井口奈己が描く、恋する切なさ、楽しさ、滑稽さを、丁寧に映し出した恋愛映画。
19歳の美術学校生のみるめ(松山ケンイチ)は、ある日、絵のモデルを20才年上の講師ユリ(永作博美)に頼まれ、その自由奔放な魅力に、吸い込まれるように恋におちた。友人の堂本(忍成修吾)に問いただされ、みるめは彼女との仲をうれしそうに告白するが、いつもつるんでいる仲間のえんちゃん(蒼井優)の顔は曇ったままだった。初恋に有頂天のみるめだったが、実はユリは結婚していることが分かり、愕然とする。ユリとの関係を終わらせようと決心するが離れることができない。やがてユリは姿を消し、みるめは彼女を探しに出かける。