東京テアトル配給作品

海辺のリア

105分 日本 東京テアトル配給作品

かつての映画スター、桑畑兆吉。
兆吉は、数々の映画や舞台に主演した名優であるが、シェイクスピアの「リア王」だけは演じたことがなかった。その兆吉に認知症の疑いが・・・。

監督・脚本
:小林政広
出演者
:仲代達矢、黒木華、原田美枝子、小林薫、阿部寛

STORY

桑畑兆吉(仲代達矢)は、舞台、映画にと、役者として半世紀以上のキャリアを積み、さらに俳優養成所を主宰する大スターだった。
芝居を愛し続けた、かつてのスターも、今や認知症の疑いがあり、長女・由紀子(原田美枝子)とその夫であり、兆吉の弟子だった行男(阿部寛)に裏切られ、高級老人ホームへと送り込まれる。
遺書を書かされた挙句にだ。
しかし、ある日、兆吉はその施設を脱走する。なにかに導かれるように、あてもなく海辺を歩き続ける。シルクのパジャマ姿にコートを羽織り、スーツケースをひきずって―。
兆吉は彷徨い歩くなかで、妻とは別の女に産ませた娘、伸子(黒木華)と突然の再会を果たす。兆吉には、私生児を産んだ伸子を許せず、家から追い出した過去があった。
伸子に「リア王」の最愛の娘・コーディーリアの幻影を見た兆吉。兆吉の身にも「リア王」の狂気が乗り移る。
かつての記憶が溢れ出したとき、兆吉の心に人生最後の輝きが宿る―。