妻と子供たちと共にリヨンに住むアレクサンドルは、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が、いまだ子供たちに聖書を教えていることを知り、過去の出来事の告発を決意する。同じく被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていくが、教会側はプレナの罪を認めつつも、責任問題は巧みにかわそうとする。果たして、彼らが人生をかけた告発のゆくえはーー?
フランスで現在も裁判が進行中の「プレナ神父事件」。一人の勇気ある告発者から端を発し、結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴力をはたらいていたという驚くべき事実が白日の下にさらされた。フランスのみならずヨーロッパを震撼させたこの衝撃の事件に、今やフランス映画界のトップにして最先端に立つフランソワ・オゾン監督が、挑む。