6 / 13 [金] 公開
イギリスの戯曲を原作に、舞台をニューヨークに移して描く【厨房=世界の縮図】
スタッフの多くが移民で構成されたニューヨークの観光客向け大型レストラン「ザ・グリル」。本作は、その人間関係を時にユーモラスに、時に痛烈に描いたヒューマン・エンターテインメント。
原作は、イギリスの劇作家アーノルド・ウェスカーが書いた1959年初演の戯曲「調理場」。日本でも2005年に舞台演出家の蜷川幸雄の演出により「キッチン KITCHEN」として上演されるなど幾度となく舞台化されてきた作品で、映画化は本作で2度目となる。本作では舞台をニューヨークの観光客向けレストランに移し、まぶしく先進的な街と、レストランで働きながらアメリカン・ドリームを求めて滞在する移民たちの対比が全編ほぼモノクロームでスタイリッシュに描かれている。
様々なルーツを持つ彼ら/彼女らが働く笑えるほどにブラックな職場は、文化や政治の違いと資本主義が作り上げた格差ループから抜けられない人々が付かず離れずひしめき合う、この世界の縮図のようでもある。
<STORY>
NYにある観光客向けの大型レストラン。"いつも"通りドラマチックでカオスな一日に、とんでもない事件が起きる...
ニューヨークの大型レストラン「ザ・グリル」の厨房の、いつも通り目の回るような忙しい朝。店の従業員たち全員に売上金盗難の疑いがかけられる。加えて次々に新しいトラブルが勃発し、料理人やウェイトレスたちのストレスはピークに。カオスと化した厨房での一日は、無事に終わるのだろうか...。