同年代のフランスを捉えた最後の連作となった「四季の物語」において、
エリック・ロメールは老練というよりむしろ過激なまでの軽やかさで、
ささやかな陰謀と偶然が織りなすダンスを示す。
この世界と、生を愛する術を探す人は皆、
このシリーズの中にそれを見出すはずだ。全作傑作!
濱口竜介(映画監督)
『緑の光線』『冬物語』は私に大きな影響を与えました。
私にとって最も重要な監督、それがロメールなのです。
ミア・ハンセン=ラブ(映画監督)
哲学教師の女性、パーティーで出会った女の子、それから彼女の父親とその恋人…パリの家とフォンテーヌブローの別荘で、女たちの奇妙な諍いが始まる。美しい春の庭で繰り広げられる、三人の女と一人の男の恋愛ゲーム。
原題:Conte de Printemps
1989年/フランス/カラー/107分 ©1989 Les Films du Losange
ヴァカンスを恋人と過ごすため、リゾート地へやってきたガスパール。クレープ屋で働くマルゴと親しくなるが、そんな中パーティーで知り合ったソレーヌとも急接近。そんな中恋人もやってきて…『海辺のポーリーヌ』とセットで語られることも多い、ロメール最後の夏休み映画。
原題:Conte d'été
1996年/フランス/カラー/114分 ©1996 Les Films du Losange
親友同士のイザベルとマガリ。イザベルは夫の死後独身を貫いているマガリを心配するが、ワイン畑を営む彼女に焦る様子はない。対照的な二人の関係や、ペアの相手が入れ替わる様など、『友達の恋人』との対応関係も面白い恋と友情の話。
原題:Conte d'automne
1997年/フランス/カラー/112分 ©1997 Les Films du Losange
フェリシーは旅先で知り合ったシャルルと運命的な恋に落ちるが、旅から戻ったあと、彼に教えた自宅の住所の間違いに気が付く。運命に弄ばれながら本物の愛を探し求める女性の信念と、やがて訪れる奇跡を描く。
原題:Conte d'hiver
1991年/フランス/カラー/114分 ©1991 Les Films du Losange