28歳の会社員・テルコは、猫背でひょろひょろのマモルと出会い、恋に落ちた。以来、テルコは仕事も友達もそっちのけで生活の全てをマモルに捧げるようになるが、マモルはテルコをただの都合のいい女としか思っていなかった。ある日、テルコはマモルの家で一晩を過ごし、浮かれていたのもつかの間、突然マモルからの連絡が途絶えてしまう。
「八日目の蝉」「紙の月」などで知られる直木賞作家・角田光代の恋愛小説「愛がなんだ」を『パンとバスと2度目のハツコイ』などの今泉力哉監督が映画化。好きな男性を一途に追いかける平凡なOLの恋模様を描いた作品。ヒロインを岸井ゆきの、相手役を成田凌が演じている。本作はSNSや口コミなどで評判となりロングランヒットを記録し、第30回東京国際映画祭ではコンペティション部門で観客賞を受賞した。今泉力哉監督は本作の公開後、『アイネクライネナハトムジーク』(19)、『mellow』(20)、『his』(20)、『街の上で』(21)、『あの頃。』(21)、『かそけきサンカヨウ』(21)など次々と幅広いジャンルの映画を発表し、いまや日本映画界を牽引する存在となっている。