中小商社に勤める会社員の辻一路は、社内の評判はよく、恋人に近い関係の女性もいるが、実は本気の恋をしたことがない。ある日、辻はコンビニで不思議な雰囲気の葉山浮世と知り合う。ところが、彼女と関わったばかりに次々とトラブルに巻き込まれていく。不思議な魅力的を持つ浮世を放っておけない辻は、次第に破滅の道へと歩み出していくのだった......。
『淵に立つ』(16)が第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した深田晃司監督が、星里もちるのコミック「本気のしるし」を2019年に連続ドラマ化したものを劇場版として再編集したサスペンス映画。主人公の辻役を『レディ・プレイヤー1』(18)、『蜜蜂と遠雷』(19)の森崎ウィン、ヒロイン役を連続テレビ小説「べっぴんさん」の土村芳が演じ、宇野祥平、石橋けい、福永朱梨、忍成修吾、北村有起哉ら実力派キャストが脇を固める。4時間という長尺で描かれる男女のすさまじい転落劇は、ドラマオンエア当時、そして劇場公開時に大きな話題となった。本作は、第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション2020に選出され、フランスでは深田晃司監督作品の特集上映「L'ETE FUKADA(深田晃司の夏)」が開催された。