©2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ
荻上直子監督のオリジナル最新作にして、監督自身が歴代最高の脚本と自負する絶望エンタテインメントの誕生だ。監督は須藤家を通して「現代社会の闇や不安と女性の苦悩」を淡々と、ソリッドに描き出している。『淵に立つ』では毎日映画コンクール他主演女優賞三冠を達成、『よこがお』では第 70 回芸術選奨文部科学大臣賞も受賞し、圧倒的存在感と演技力で国内のみならずカンヌ、世界に印象を与える筒井真理子ほか、名優・光石研、「PLAN75」でもカンヌ映画祭で注目を浴びた磯村勇斗、さらには木野花、キムラ緑子、柄本明、江口のりこ、平岩紙などこの上ない実力派であり、映画賞に最も近い俳優たちが集結した！
須藤依子（筒井真理子）は、今朝も庭の手入れを欠かさない。"緑命会"という新興宗教を信仰し、日々祈りと勉強会に勤しみながら、ひとり穏やかに暮らしていた。ある日、長いこと失踪したままだった夫、修（光石研）が突然帰ってくるまでは―。
自分の父の介護を押し付けたまま失踪し、その上がん治療に必要な高額の費用を助けて欲しいとすがってくる夫。障害のある彼女を結婚相手として連れて帰省してきた息子・拓哉（磯村勇斗）。パート先では癇癪持ちの客に大声で怒鳴られる...。全てを押し殺した依子の感情が爆発する時、映画は絶望からエンターテイメントへと昇華する－。
