政府は治療可能な感染者のみ病院に収容し、ゾンビ化した人間を巨大な壁の中に閉じ込めた。治療を受けている詩人のレイ、妹のユウナ。2人を看る医師のリカ。3人は懸命に生きていた。そんなある日、壁を越えてゾンビたちが襲来。病院は恐怖と混乱に包まれる。リカは密航業者のタキシバの協力を得て「治療を受けるために国外へ逃げよう」とレイを促すが「家に帰って死ぬ」と譲らないレイ。2人は隔離された土地に向かうが、そこは異形の者たちの地獄と化していた。果たして、人が絶望の淵に立つとき見えてくるものとは!
原案は、若くして不慮の死をとげた広津里香のベストセラー「死が美しいなんて誰が言った」。ゾンビパンデミックによって大切な家族を失ってしまった主人公の怒りと悲しみ、そして生きることへの渇望を描いた衝撃作。原作をアニメーション映画として蘇らせるのは、ニューヨーク・アジア映画祭で最優秀新人賞を受賞した中島良。絶望的な世界を舞台に、生きる意味を問い直すゾンビアニメーション映画。