かつて大学で映画を教えていたモートは、今は人生初の小説の執筆に取り組んでいる熟年のニューヨーカー。そんな彼が映画業界のプレス・エージェントである妻スーに同行し、サン・セバスチャン映画祭に参加する。ところがスーとフランス人の著名監督フィリップの浮気を疑うモートはストレスに苛まれ、現地の診療所に赴くはめに。そこでモートは人柄も容姿も魅力的な医師ジョーとめぐり合い、浮気癖のある芸術家の夫との結婚生活に悩む彼女への恋心を抱く。サン・セバスチャンを訪れて以来、なぜか昼も夜も摩訶不思議なモノクロームの夢を垣間見るようになったモートは、いつしか自らの"人生の意味"を探し求め、映画と現実の狭間を迷走していくのだった...。