レスリングのオリンピック金メダリストでありながら経済的に苦しい生計を送るマーク。ある日デュポン財閥の御曹司ジョン・デュポンからソウル・オリンピック金メダル獲得を目指したレスリングチーム"フォックスキャッチャー"の結成に誘われる。自身のトレーニングに専念でき彼が崇拝する兄デイヴの影から抜け出すことを願うマークにとってそれは夢のような話だった。名声、孤独、隠された欠乏感を埋め合うよう惹き付け合うマークとデュポンだったが、デュポンの移り気な性格と不健全なライフスタイルによって徐々にふたりの関係は風向きを変えていく。同じく金メダリストであるマークの兄デイヴがチームに加わることで、三者は誰もが予測できなかった結末へと駆り立てられていく。