仮想世界(オンライン)に存在する、ある"島"。そこを舞台に繰り広げられるサバイバル・ゲーム〈DayZ〉。その島にフランスの映画クルーが潜入し、963時間を過ごした──破壊と殺戮、快楽と友情。遭遇したプレイヤーや蔓延るゾンビを殺さなければ生き残ることができないモラルが崩壊した世界。カオスの世界で暴虐の限りを尽くす集団や"誰も殺さない"を信条とするグループ、自ら牧師と名乗りプレイヤーたちに信仰を施す人物......オンライン・ゲームの世界で愉悦にひたる人間(アバター)たちとの出会いを通して、クルーは人間の二面性に直面する。オフラインにいる生身の人間の存在をいやがおうにも感じながら、やがてクルーは、現実と仮想世界の境界を探索する旅へ向かう。その終着は果たしてどこなのか?