東京のとある児童養護施設。ここで暮らす子どもたちは、死別・病気・虐待・経済的問題など、さまざまな事情によって親と離れて暮らしています。「大きな家」は、そんな子どもたちの葛藤をありのまま切り取った、成長リアリティ映画です。これまで社会で注目されづらかった児童養護施設に真正面からカメラを向け、透明化されてきた子どもたちの心の内を描いています。
親と離れて暮らす子どもたちは、何を想い、何に悩み、どうやって大人になっていくのでしょうか。「大きな家」では、それぞれの子どもの物語を7 歳、11 歳、14歳...と年齢順に見せ、ひとりひとりに焦点を当てていき、成長の過程を追っていきます。両親やきょうだいへの想いや、生活を身近で支える職員との関係性、学校の友だちとの距離感、将来施設から出たあとの暮らしなど、年齢を重ねるごとに葛藤は変化していくことが明らかになっていきます。
東京の とある児童養護施設。
ここでは、死別・病気・虐待・経済的問題など、
さまざまな事情で親と離れて暮らす子どもたちと職員が日々を過ごしています。
家族とも他人とも言い切れない、
そんなつながりの中で育つ子どもたちの本音と、
彼らを支える眼差しに密着しました。
生きることへの不安。うまく築けない人間関係。
変えられないものと、ともに生きていくということ。
ここに映っているのは、特別なものではなく、
葛藤しながらもたしかに大人になっていく姿と、
それを包んでいる、いつか忘れてしまうような日常の景色です。
この映画を観終わったあとは、
彼らだけでなく自分が歩んできた道のりをきっと肯定したくなる。
そして、あなたの”ふつう”が少しだけ広がり、
明日をまた生きていく勇気をもらえる123 分です。