大人への入り口に立つアルマは、オランダ育ちのボスニア人。母と自分を置いて母国に帰った父が入院し、死にかけているという知らせを受け、父に会うため一人ボスニアへ向かう。冷たい態度で彼女を迎える従兄弟のエミルと、下心いっぱいで近づくその親友デニス。エミルのアパートに着いたものの、キャリーケースの鍵が壊れ、母に買ってもらったぺらぺらのベロアのワンピース一枚の着たきり雀となったアルマ。
ひとり夜の街をさまよい、まるで大人ぶるように髪をブロンドに染める。父の病院に車で送ってほしいと頼むが、忙しいからとエミルたちに相手にされず、仕方なく長距離バスに乗り込むアルマだったが...。