現代アメリカの、めくるめく闇を巡る、
奇妙で甘美なワンダー・トリップ。
どこか物憂げな高校生リリアン。ワシントンD.C.への修学旅行でも、はしゃぐクラスメイトたちを冷めた目で眺めていた。その夜、抜け出して行ったカラオケバーで、陰謀論に憑りつかれた若い男による銃乱射事件に巻き込まれてしまう。ド派手なパンク・ファッションのケイレヴに導かれ、店のトイレに逃げ込むと、鏡の裏に"秘密の扉"があり地下通路へと繋がっていた...。お気楽な活動家アーティスト集団、感傷的なネオナチ男、エレクトロ好きのイスラム主義者etc.それは恐怖とユーモアが交錯する現代アメリカの闇を巡る、数奇な旅のはじまりだった。