3 / 6 [金] 公開
一本の電車が彼らの人生を変えた
目の前の誰かの苦しみに、どれだけの人が気づけるだろうか――。
小さな行動が、見知らぬ誰かの運命を狂わせ、あるいは救っていく。
本作『めぐる』は、就職活動に奔走する女子大生、崩れかけた家族を抱える中年男性、自らの存在に迷う少女たち...すれ違う人々の人生が、一本の電車の遅延をきっかけに静かに交差していく物語です。時に残酷で、時に愛おしい人間の姿を描きながら、「他人の人生に思いを馳せること」の意味を問い直します。社会の騒がしさに埋もれてしまいそうな"声なき声"に、ほんの一瞬でも耳を傾けることができたなら――。そんな想いを込めた、静かで切実な群像劇です。
就職面接に向かう朝、女子大生・めぐみは悪夢から目覚める。
夢の中で繰り返されるのは、いじめに苦しんだ妹・奈緒の死の記憶。
寝坊した彼女は、駅でスーツ姿の男にぶつかりながら、発車直前の電車へと滑り込む。
そのわずかな遅延が、病院に向かう中年男性・圭一の運命を変えてしまう。
一方、駅のホームでは、心に深い傷を抱える高校生・ユキと、浪人中の青年・めぐるが奇妙な邂逅を果たす。
誰かの一歩が、別の誰かの未来に波紋のように広がっていく。
それぞれの人生が重なり、すれ違い、時にぶつかりながらも、最後に届くのは、ほんの小さな希望の光。
「生きること」の意味を問う、心にめぐる物語。